コンピュータの性能
学習目標
- クロック周波数から、1秒間に処理できる命令数を計算できる。
- キャッシュメモリを使ったときの、実効アクセス時間を計算できる。
| 学習の作業 | 時間の目安 |
|---|---|
| 読む(クロック周波数、キャッシュ) | 10分 |
| 例題を追う(命令数、実効アクセス時間) | 10分 |
| 操作(ヒット率を変えて比べる) | 5分 |
| 自力演習(段階別の練習) | 10分 |
| 振り返り | 5分 |
1. クロック周波数
CPU は、クロック信号に合わせて動作します。1秒間のクロック信号の回数をクロック周波数(Hz)といい、性能の目安の一つになります。1GHz は 1秒に 10億回です。
例: 2GHz の CPU が、1命令を平均 0.5 クロックで実行するなら、1秒あたり 2,000,000,000 ÷ 0.5 = 4,000,000,000 命令です。
2. キャッシュメモリ
CPU と主記憶装置の速度の差を埋めるため、小さくて速いキャッシュメモリを間に置きます。目的のデータがキャッシュにある割合をヒット率(Ph)といいます。
平均のアクセス時間(実効アクセス時間)は次の式で求めます。
Te = Ph × Tc + (1 − Ph) × Tm (Tc: キャッシュのアクセス時間、Tm: 主記憶のアクセス時間)
3. 操作
値を変えると、実効アクセス時間が変わります。ヒット率を 1 に近づけるとどうなるか確かめてください。
段階別の練習
自力演習(10分): 単位と式を確かめながら計算します。
易(基本の確認)
- 2GHz は 1秒間に何回のクロック信号か。
答えと解き方
2 × 109 回。G は 109。 - 1命令を 1 クロックで実行する 1GHz の CPU は、1秒に何命令実行できるか。
答えと解き方
109 命令。
標準(手順を組み合わせる)
- 1命令を平均 2 クロックで実行する 3GHz の CPU は、1秒に何命令実行できるか。
答えと解き方
3 × 109 ÷ 2 = 1.5 × 109 命令。 - Tc = 5 ns、Tm = 50 ns、Ph = 0.8 のとき、実効アクセス時間を求めなさい。
答えと解き方
0.8 × 5 + 0.2 × 50 = 4 + 10 = 14 ns。
共通テスト形式(読み取りと判断)
- Tc = 10 ns、Tm = 100 ns で、ヒット率を 0.5 から 0.9 に上げると、実効アクセス時間はどう変わるか。
答えと解き方
ヒット率 0.5: 5 + 50 = 55 ns。0.9: 9 + 10 = 19 ns。約 36 ns 短くなる。 - MIPS(100万命令/秒)で、1秒間に 1500 MIPS の CPU は何命令を実行できるか。
答えと解き方
1500 × 106 = 1.5 × 109 命令。
振り返り
- クロック周波数が同じでも、命令の平均クロック数が違えば処理速度が変わる理由を説明できますか。
- ヒット率が 1 に近いと実効アクセス時間が Tc に近づく理由を、式から説明できますか。