プロトコルと階層モデル
学習目標
- プロトコルの意味を説明できる。
- TCP/IPの4つの層の役割と、代表的なプロトコルを挙げられる。
- 層に分けることの利点を説明できる。
| 学習の作業 | 時間の目安 |
|---|---|
| 読む(プロトコル、TCP/IP、4つの層) | 20分 |
| 例題を追う(電話の階層化、ヘッダの付け方) | 15分 |
| 自力演習(段階別の練習) | 15分 |
| 振り返り | 5分 |
1. プロトコルとは
異なるコンピュータどうしが通信するには、データの形式や手順についての取り決めが必要です。これを通信プロトコルといいます。
2. インターネットのプロトコル: TCP/IP
インターネットでは、TCP/IPという共通のプロトコルが使われています。通信の役割は4つの層に分けて考えます(表1)。
| 層 | 名称 | 役割 | 例 |
|---|---|---|---|
| 4 | アプリケーション層 | Webやメールなど、サービスごとのデータの処理 | HTTP、HTTPS、SMTP、POP、IMAP、SSH など |
| 3 | トランスポート層 | データを確実に、効率よくやり取りするための処理 | TCP、UDP |
| 2 | インターネット層 | 送信先のアドレスをもとに、通信経路を選ぶ | IP |
| 1 | ネットワークインタフェース層 | データを、通信媒体に合う電気信号や光信号に変える | イーサネット、無線LAN |
3. 層モデル(OSI参照モデル)
通信に必要な機能を、7つの層に分けて整理した国際標準のモデルがOSI参照モデルです。アプリケーション、プレゼンテーション、セッション、トランスポート、ネットワーク、データリンク、物理の7層です。TCP/IPは、この考え方を4層に簡略化して使っています。
例題: 電話での会話を階層化する
二人が電話で話す場面を階層で考えると、言語(言葉)、声(音)、電話という伝達手段のように、役割ごとに層に分けられる。相手が英語話者なら、言葉の層だけを変えればよく、他の層はそのまま使える。ここが、層に分けることのメリットである。
段階別の練習
易(基本の確認)
- プロトコルとは何か、一言で説明しなさい。
答えと解き方
コンピュータどうしが通信するための取り決め(形式や手順)。 - インターネットで使われる共通のプロトコルは何か。
答えと解き方
TCP/IP。
標準(手順を組み合わせる)
- TCP/IP の4つの層の名前を、下(1)から順に答えなさい。
答えと解き方
ネットワークインタフェース層、インターネット層、トランスポート層、アプリケーション層。 - HTTP は、4つの層のどこに属するか。
答えと解き方
アプリケーション層(Webページの閲覧に使うプロトコル)。
共通テスト形式(読み取りと判断)
- 言語を変えても、電話の機械(電話機)を変えずに済む理由を、層の考えで説明しなさい。
答えと解き方
言語は上の層、電話機の役割は下の層にあり、層が分かれているため、1つの層を変えても他の層を変えなくてよい。 - TCP(トランスポート層)の役割として、正しいものを選びなさい。(ア)データを宛先まで確実にやり取りする処理。(イ)機器を電気信号に変える処理。
答えと解き方
(ア)。(イ)はネットワークインタフェース層の役割。
振り返り
- 層に分けることの利点を、具体例で説明できましたか。
- 4層の順番と役割を、紙を見ずに言えますか。